シャンプーのときに抜け毛が多いと気になってしまいますが、女性の抜け毛はどのような原因で起こるのでしょうか。ここでは、
○1日に抜ける髪の毛の本数
○抜け毛の原因
○シャンプー方法や選び方
について解説します。
髪の毛は1日に何本くらい抜けるの?
髪の毛が抜ける本数について、個人差はありますが、1日平均で100本程度であれば正常だといわれています。しかし、間違ったヘアケアやシャンプー方法では、抜け毛のリスクが高まってしまうことも考えられます。
髪や頭皮を清潔に保つためにシャンプーは必要ですが、シャンプーをする回数は1日1回にしましょう。毎日洗っても抜け毛が増えることはありません。逆に数日洗わずにいると、雑菌の繁殖などにより頭皮環境が悪化する原因となります。
通常、女性の場合では、髪の毛は4~6年のヘアサイクルで、髪の毛が生え、育ち、抜けていきます。ヘアサイクルには、
△1成長期
△2退行期
△3休止期
と変わりますが、成長期を終えて退行期、休止期を迎えた髪の毛が自然と抜け落ちていきます。
シャンプー以外の抜け毛・薄毛となる原因について
女性の抜け毛・薄毛の原因には、以下のようなことが考えられます。詳しく見てみましょう。
ホルモンバランスの変化
女性にとって、産後や更年期など女性特有のライフステージを迎えることでホルモンバランスの量が変化し、抜け毛などの原因になることがあります。
産後の抜け毛は一定期間のことが多く、日数が経過するうちに落ち着いてくることがほとんどのため、過度に心配する必要はありません。
また、更年期が原因の抜け毛は、婦人科などで相談してみるといいでしょう。ホルモン剤やピルなどで女性ホルモンを補充するなどの方法があります。
ストレス
ストレスが抜け毛・薄毛に与える影響について考えてみましょう。長期間ストレス状態が続くと、自律神経が乱れることで血行不良が起こり、頭皮への血流も滞ってしまいます。
その結果、毛根にある毛母細胞まで必要な栄養が届けられなくなることで、髪の毛の成長が遅れたり、成長途中の髪の毛が未熟なまま抜けてしまったりすることもあります。ストレスを感じたら、できるだけ溜めないよう発散させて解消に努めましょう。
パーマやカラーリングのダメージ
ファッションのために行うパーマやカラーリング剤は、思っている以上に頭皮に与える影響は大きいものです。
パーマ液やカラーリング剤によって髪が痛むと抜け毛のほか、切れ毛があらわれることもあります。
頭皮や髪の毛の状態を見ながら、ちょっとでも違和感を抱いたり、抜け毛が増えているなと感じたりしたら、パーマやカラーリングを控えるようにしましょう。
女性の抜け毛対策に!正しいシャンプー方法でケア
シャンプーは、抜け毛対策のためには欠かせないケアです。しかし、間違った方法で行うと髪の毛や頭皮をいためることになりかねません。まずは、毎日行うシャンプー方法について見直してみましょう。以下、正しいシャンプー方法を解説します。
抜け毛を予防するための正しいシャンプー方法
△1シャンプー前に入浴をしてから洗い始めるとほどよく温まります。頭皮の毛穴が開きやすくなるので、皮脂汚れも取れやすくなります。
△2シャワーか、桶で頭皮と髪をしっかり濡らします。この時冷たすぎたり熱すぎたりしないように38度くらいを目安にします。そのまま予洗いしておくと、ホコリや付着した花粉などが取れ、シャンプーが楽になります。
△3手のひらにシャンプー液をとり、水かぬるま湯を少量加えてしっかりと両手で泡立てましょう。
△4髪の毛というよりも頭皮に泡をつけていく感じで力を入れすぎないよう、洗っていきます。頭皮を傷つける原因となるので、爪を立てて洗わないようにしましょう。
△5ぬるま湯をかけてすすぎましょう。すすぎ残しなどがないよう、丁寧に流していきましょう。
△6丁寧にすすぎを行い、頭皮や髪にベタつきが残らないようにしましょう。
髪が抜けるのを防ぐ!おすすめシャンプーの選び方
抜け毛を防ぐためには、余分な皮脂までとりすぎず、頭皮の乾燥を防いでくれるシャンプーを選ぶのがおすすめです。弱酸性のものは低刺激で、頭皮に負担がかかりません。
頭皮にやさしいシャンプーを選ぶ
毎日使用するシャンプーは、刺激が強いものを選んでしまうと頭皮環境の悪化や頭皮トラブルの元になる可能性があります。
よって、頭皮環境を整える抜け毛対策には、刺激の少ないアミノ酸シャンプーをおすすめします。
アミノ酸シャンプーの中でも、敏感肌・乾燥肌の方は洗浄力の弱いものを、オイリー肌の方は洗浄力が比較的強いものを、目的に合わせて使い分けるとよいでしょう。
市販されるアミノ酸シャンプーには、さまざまな種類がありますが、以下のような成分が配合されているものを選ぶとよいでしょう。
ココイルグルタミン酸
しっとりした使用感のアミノ酸系洗浄剤。
ラウロイルアスパラギン酸
アミノ酸系の中では新しい洗浄剤で、バランスのよいタイプ。
コカミドプロピルベタイン
低刺激で柔軟性がある。洗浄効果とリンス効果を併せもつ。
グリシン
アミノ酸系の中ではすっきり感、泡切れよくさっぱりした使用感がある。
メチルアラニン
泡立ちよくさっぱり感、サラサラした洗い上がり。
頭皮・髪の毛の状態に合わせて選ぶ
アミノ酸シャンプーは、髪の毛と同じタンパク質の成分であるアミノ酸が洗浄成分です。
泡立ちは弱いですが、必要な皮脂を取りすぎたりせず、頭皮や髪にやさしいシャンプーです。抜け毛を予防するためには、頭皮・髪の毛の状態に合わせて、自分に合ったシャンプーを選ぶことが大切です。
育毛シャンプーだけでは発毛効果はない
育毛シャンプーとよばれるものには、
○スカルプシャンプー
○ノンシリコンシャンプー
など、さまざまな種類があります。しかし、育毛シャンプーとはいっても、シャンプーを使用することで髪の毛が生えたり、育ったりすることはありません。
育毛シャンプーとは薄毛・抜け毛を予防するために頭皮環境を整え、清潔に維持するために使用するシャンプーです。
まとめ
1日に抜ける髪の毛は、平均100本ほどといわれています。また、髪の毛は、ヘアサイクルや季節によって抜けやすくなる時期があるため、過度に心配しないようにしましょう。
抜け毛・薄毛の原因には、生活習慣や紫外線などのほか、
◯女性ホルモンの変化
◯ストレス
◯パーマやカラーリング
など、さまざまな原因が重なって起こります。抜け毛対策としては毎日行うシャンプーが大切です。正しいシャンプー方法で行うほか、育毛シャンプーなどを使用して頭皮環境を整え、未来の髪の毛が抜けにくくなるようにケアしていきましょう。
- この記事の監修専門家
- エステティシャン、スキンケアマイスター、毛髪診断士、サロンオーナー
山口 史恵