抜け毛・薄毛の対策と頭皮ケア

増毛にはどんな方法が?メリットとデメリット、サロンを選ぶポイント

抜け毛・薄毛の知識

「同世代で集まったとき、引け目を感じた」「気になる異性に恋愛対象と見られたい」など、薄毛・抜け毛を克服したい動機は人それぞれ。

育毛や発毛を試したが改善できなかった、いますぐ薄毛を解消したい!という場合、「増毛」を行うのも一つの方法です。増毛の種類や施術サロンを選ぶポイントなどを紹介します。

 

増毛とは?

毛髪(自分の毛や人工的に作られた毛など)を使って、髪をボリュームアップさせる技術のこと。育毛や発毛と違って、時間をかけずに「髪を増やす」「増えたように見せる」ことができます。

スプレーや粉体を振りかけて地肌をカバーする手軽な方法もありますが、本格的な増毛はサロンで施術してもらうもので、仕上がりも自然。水に濡れても問題ないため、入浴時に洗髪も可能で、スポーツなどの運動も問題ありません。

髪を増やして見せる方法は他にも、植毛やかつらなどがあります。増毛との違いについては後半の「植毛やかつらとの比較」をご覧ください。

 

増毛の主な種類と特徴・デメリット

主な増毛法の特徴やデメリットを紹介します。

 

結毛式

今ある健康な自毛に、2本~数本の人工毛を結び付ける方法です。気になる部分に必要な量をプラスすることができ、かつらと違ってムレ・かぶれが少ないのも特徴です。シャンプーやブロー、スタイリングは通常通りできますし、色付きの人工毛を選べばカラーリングも楽しめます。

デメリットは、自毛が抜けると人工毛も一緒に抜け落ちてしまう点。自毛が伸びると人工毛も浮いてしまうので、定期的なメンテナンスも必要です。

 

装着式(編み込み式)

薄毛が気になる部分だけ、ウィッグをかぶせる方法です。自毛に金具やテープで留める方法や、自毛に人工糸を編み込んで作った土台にウィッグをかがりつける方法などがあります。

結毛式よりも広範囲をカバーでき、ずっと装着したままでOK。シャンプーや整髪料を使ったスタイリングも通常どおり行えます。脱着式のかつらと違って装着位置がずれたり、外れたりする心配もありません。

ただし今ある髪に固定するため、自毛の残り具合によっては装着できないケースも。また結毛式同様、自毛が伸びると土台が浮き上がってしまうので、定期的なメンテナンスが必要です。

 

接着式(シート式)

薄い人工毛付きシートを頭皮に直接貼り付ける方法です。ごく一部でも広範囲でも、自毛がすっかりなくなった部分にも自在に増毛が可能。生え際が目立たず、徐々に増やしていくこともできます。

粘着力の強いシートを使うため、雨に濡れても、シャンプーをしても大丈夫。網目タイプなど通気性のよいシートを選べば、スポーツも快適に行えます。ただしシートを地肌に直接貼り付けるため、肌が弱い人はかぶれることも。自毛が伸びるとシートがはがれてしまうので、こちらも定期的なメンテナンスが必要です。

このように増毛法には、それぞれの強みやデメリットがあります。増毛を始めるときはどの部分にどのように増やしたいのか、どれくらいの予算がかけられるか…など、明確なイメージを持って臨みましょう。

 

施術サロンを選ぶポイント

増毛は定期的なメンテナンスが必要なため、施術サロンは「長く通うこと」を考慮して選ぶ必要があります。ホームページや広告で基本情報をチェックするとともに、以下のようなポイントに注目してみましょう。

・通いやすく、プライバシーにも配慮したロケーションである
・髪の疑問や不安、相談にきちんと答えてくれる(不安をあおらない)
・施術例やサンプルなどを見せてくれる
・アフターケアもしっかりしている
・料金設定が明瞭である(追加料金がわかりやすい、やたらと高価な施術や周辺商材などを勧めない)

サロンによってはカウンセリングや無料体験を用意しているところもあります。上手に活用し、相性のよいサロンを選びましょう。

 

植毛やかつらとの比較

次に、植毛やかつらとの違いについても見ていきましょう。

植毛とは毛髪を頭皮に直接植え込む方法で、外科的治療を伴う医療行為に当たります(自由診療)。自分の毛を植える方法と、人工毛を植える方法があります。

 

自毛植毛

後頭部など、目立たない部分から毛包組織を採取して気になる部分に移植する方法です。自分の組織を使うため拒絶反応が起こりにくく、生え揃ってしまえばその後のメンテナンスは必要ありません。男性型脱毛症(AGA)の診療ガイドラインにおいても、自毛植毛は推奨度Bとされています(女性の場合は推奨度C1)。

 

人工毛植毛

合成繊維などで作られた人工毛を植毛する方法です。人工毛なので伸びることも、生え変わることもありません。
即効性がありイメージ通りの髪型を実現できる反面、異物を埋め込むため拒絶反応が起こる可能性もあります。

植毛は増毛と比べて頭皮への負担が大きく、傷跡が残る可能性もあります。また費用もかなりかかります。さらに「いつかは自毛で植毛を」と考えているうちに、植える自毛がなくなってしまうおそれもあり、タイミングを見極めることも大切です。

施術を受けるなら、信頼できるクリニックで。施術実績や価格設定、施術に当たってじっくり相談できるか…などをしっかりチェックしましょう。

 

かつらやつけ毛

昔からある薄毛カバー方法です。帽子のようにすっぽりかぶるタイプや部分ウィッグ、つけ毛(エクステンション)などバリエーションも豊富です。

増毛との違いは、「必要なときだけ装着できる」こと。メンテナンスも手軽です。その反面、強風や水に弱く、ずれたり外れたりするおそれがあります。また増毛と違って少しずつ増やしていくことができないため、周囲に装着を気づかれるリスクも高めでしょう。

 

自分にぴったりな増毛法を見つけよう

増毛は欲しい部分に欲しい量だけ、自然に増やすことができる方法です。育毛剤などを使う頭皮ケアよりコストはかかりますが、植毛と比べて頭皮に負担が少なく、かつらよりも他人に気づかれにくいのが魅力。日常生活においても、自然な状態を楽しむことができます。

若い頃の自信が取りもどせた、諦めていたスポーツに挑戦できた…など、思わぬメリットも考えられるでしょう。自分にぴったりな増毛法がないか、一度検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修ドクター
吉井クリニック 院長
吉井 友季子
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