男性の髪の悩み

髪の生え際がかゆいのはなぜ？考えられるかゆみの原因と対処法

抜け毛・薄毛の原因

額やこめかみ、首の後ろなどが突然かゆくなることは、決して珍しいことではありません。とはいえ、かゆみがあると目の前の仕事や作業に集中できないですし、薄毛・抜け毛の前兆なのかと心配にもなりますよね。生え際のかゆみにはどう対処するべきなのか、わかりやすくご紹介します。

髪の生え際がかゆい！考えられる原因とは？

生え際のかゆみは、シャンプーのやり方次第で改善できるケースもあります。考えられる原因と対処法をお伝えします。

あるとき突然かゆくなった場合、まず考えられる原因の筆頭はこちらでしょう。シャンプーの洗浄成分や落としたはずの汚れがすすぎきれず頭皮に残っていると、頭皮が炎症を起こしてかゆみを感じることがあります。特に襟足などはすすぎ残しやすい部分なので、流水で時間をかけて洗い流しましょう。

シャンプーに肌と合わない成分が含まれていることで、いわゆる「かぶれ（接触性皮膚炎）」を起こすこともあります。新しく使い始めたシャンプーで赤味・腫れなどの異常を感じた場合はすぐに使用を中止してください。皮膚の異常が続く場合は皮膚科を受診しましょう。

健康な頭皮には、外界の刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。このバリア機能は、肌の表面に水分を抱えた角質細胞や細胞間脂質がすき間なく並ぶことで成り立っています。しかし、乾燥した外気や摩擦、紫外線によってこのバリアが破壊されると、肌内側から水分が蒸発して乾燥が進み、かゆみを感じます。

頭皮の乾燥を防ぐためにも、毎日のシャンプー方法を振り返ってみましょう。シャンプーを1日2回以上行っていたり、洗うときに頭皮に爪を立てたり、熱いお湯ですすいではいませんか？

マイルドなアミノ酸系洗浄成分を配合したシャンプーを使って指の腹でやさしく洗い、ぬるめのお湯で十分にすすぎ、洗髪後はドライヤーで根元からすばやく乾かしましょう。しばらく続けても乾燥が気になるときは、保湿成分を配合したローションなどでうるおいを与えてみてください。

頭皮は汗をかきやすい部分です。大量に汗をかいたときに汗の管が詰まり、汗疹（あせも）ができることがあります。汗疹はかゆくないときもありますが、赤味をともなうブツブツができた場合、ヒリヒリしてかゆみを感じるようになります。

汗をかいたときはこまめに拭き取る、シャワーで洗い流すなどして、肌を清潔に保ちましょう。よく帽子を被る人は、通気性のよいものを選んでください。

私たちの肌や頭皮には、常在菌とよばれるいろいろな微生物が住み着いています。皮脂の分泌が多いと、それをエサにマラセチア菌という真菌が増えすぎてしまいます。すると炎症を起こす物質を作り出し、ベタベタ脂っぽいフケや赤い発疹を伴うかゆみを引き起こすことがあります。

脂漏性皮膚炎の可能性があるときは、まずシャンプーでやさしく洗い、余分な皮脂を取り除きます。脂漏性皮膚炎用のシャンプーを選んでみることができます。頭皮の炎症を抑える薬や、皮脂の分泌を調整する薬などもあるので、症状が気になるときは早めに皮膚科を受診しましょう。

生え際のかゆみは、アトピー性皮膚炎が原因となることもあります。かゆくてもかいたりせず、頭皮を清潔に保つとともに、うるおいを保つスキンケアを取り入れましょう。

他に髪の生え際にかゆみを起こす病気としては、「頭皮乾癬」があります。頭皮のターンオーバーの速度が急激に速まり、表皮に赤いブツブツができてからボロボロとはがれる病気です。いずれの病気でも皮膚科を受診し、治療を受けましょう。

「かゆみは薄毛のサインなのでは」と気にする人もいますよね。確かに、頭皮にかゆみやフケといった症状をひんぱんに起こしていると、頭髪が抜けやすくなる場合があります。

例えば、脂漏性皮膚炎やアトピーなどで頭皮に強い炎症が起こると、毛髪を作っている毛包や毛根がダメージを受けて、抜け毛が増えてしまうことがあります。いずれにしても、頭皮環境を改善することが大切です。

生え際がかゆいからと、むやみにかきむしらないようにしましょう。かけばかくほど肌のバリア機能を破壊し、炎症がひどくなったり乾燥が進んだりして、かゆみの悪循環になってしまいます。日頃から正しいヘアケアを行い、皮膚炎の症状があれば治療を取り入れましょう。

また、皮脂の分泌が多いときは、睡眠不足やストレス、栄養バランスの偏りや生活習慣の乱れがないかも見直してみてください。毎日のなかでできるところから見直し、すこやかな頭皮の状態を取り戻していきましょう。