頭皮は毛髪で覆われており、日常生活で意識することはまずありません。何か異変を感じない限り、自分で見てみようとも思わないですよね。しかし、合わせ鏡で見たときなどに、赤くなっていたとしたら要注意です。
頭皮の赤みは、健康な頭皮に何らかの異変が起きているサイン。この記事では、頭皮が赤くなる原因や、頭皮の赤みをケアする方法を紹介していきます。
頭皮が赤くなるのはなぜ？
健康な頭皮は日本人の場合、透明感があってやや青白く見えます。ところが、髪の間から見える頭皮が赤い場合、以下のようなことが考えられるのです。
日焼け
炎天下の屋外に長時間滞在していると、肌とともに生え際や髪の分け目が日焼けして、「サンバーン」とよばれる炎症を起こした状態になってしまいます。特に、目視できない頭頂部は実際に痛みを感じるまで気づきにくいので、日焼けのダメージにはより一層注意しなければいけません。
赤くなり熱を持った頭皮は乾燥が進み、皮膚から必要な水分を奪ってしまいます。過度に乾燥した頭皮は薄毛や抜け毛の原因となってしまうので、健康な頭皮環境を保ちたいのであれば気をつけましょう。
バリア機能低下による炎症
頭皮や肌の表面を構成する「角質層」とよばれる部分では、水分や油分を適切なバランスで蓄えるようになっています。このためにバリア機能が備わっており、外部の刺激から臓器を守ってくれているのです。
しかし、間違ったシャンプー方法や体質的に合わないシャンプーによって、頭皮が乾燥することがあります。その結果、水分や皮脂を失った頭皮は外部の刺激に弱くなり、炎症を起こしやすくなるのです。頭皮が炎症を起こしていると、毛周期が乱れて薄毛や抜け毛につながってしまいます。また、頭皮は皮脂が非常に多い部位であり、過剰な皮脂により毛孔さらには頭皮に炎症を生じる場合があります。このような炎症を長引かせないためには、どんなセルフケアができるのでしょうか。
頭皮に赤みがあるときのケア方法
湿疹や皮膚炎がある場合は、まず治療が必要です。ドラッグストアや薬局で市販薬を手に入れることもできますが、長引く場合は皮膚科に相談してください。日常生活では、頭皮のバリア機能を改善するために以下で紹介する内容を実践してみてください。
うるおいを適度に残しながらシャンプーする
前述で解説したように、間違ったシャンプー方法が頭皮の乾燥につながることがあります。一日に何度もシャンプーしている場合は回数の見直しが必要ですが、洗い方にも気をつけてみてください。
・シャンプー前にブラッシングし、シャワーを頭皮全体にあてて予洗いする。
・シャンプーは原液を頭皮につけず、手のひらで泡立ててから使う。
・洗うときは頭皮に爪を立てず、指の腹で洗う。
・すすぎ残しのないようしっかり流す。
・濡れたままにせず、タオルで水分をしっかり取ってからドライヤーで根元から乾かす。
ヘアケア剤の選び方
シャンプーは頭皮や皮脂の状態に合った洗浄成分を選びましょう。シャンプーはすべて同じ洗浄成分が使われているのではなく、成分ごとに異なる特性があります。頭皮が敏感になっているときは、一般的に刺激が少ないとされるアミノ酸系やタンパク質系と呼ばれるシャンプーを選んでみてください。
フケやかゆみがあるときは、抗菌・抗真菌成分入りのシャンプーを使ってもよいでしょう。その場合、ドラッグストアで薬剤師に相談すると適切な商品を選んでくれます。
紫外線対策も取り入れる
意外と気が付きにくい頭皮の日焼け。紫外線が強くなる春から夏にかけては帽子や日傘、日焼け止めを活用しましょう。スプレータイプの日焼け止めなら、髪型を気にせず紫外線対策ができます。髪を分けたヘアスタイルの方は、日によって髪の分け目を変えることで紫外線ダメージを分散させられますよ。日焼け止めによるベタツキなどが気になる方は、飲む日焼け止めも選択肢に入れられます。
食事や生活の見直しも
頭皮も肌と同様、ターンオーバーで日々生まれ変わっています。肌を美しく保つのにバランスの良い栄養が必要なのと同じように、健康な頭皮にもビタミンや十分なタンパク質が欠かせません。忙しくてなかなか自炊できないという方でも、コンビニで惣菜を選ぶ時はサラダを入れてみたり、外食先でも野菜を取り入れたりするなどしてみましょう。
質の良い睡眠も頭皮環境の改善には必要です。寝る前に飲酒したりベッドに入ってもスマホを見続けたりするなどの習慣があるのであれば、この機会に見直してみてください。
まとめ
赤くなった頭皮は、薄毛・抜け毛の原因となり得ますが、ヘアケアや生活環境の見直しで、改善を目指すことができます。この記事で挙げたポイントをいっぺんに試すのは難しいかもしれませんが、どれか一つだけでも自分の生活を見直すきっかけにしてみてください。本来の健やかな頭皮を取り戻して、健康な髪を育てましょう。
