抜け毛・薄毛の基礎知識

女性の薄毛危険度をチェック|セルフ診断で自分の髪を守る方法

抜け毛・薄毛のチェック

薄毛は男性の悩みと思われがちですが、実は女性にも多く見られます。薄毛が気になってきた方もそうでない方も、まずは自分の薄毛危険度をチェックしてみてはいかがでしょうか。

ここでは、自分でできる薄毛危険度チェック方法や、薄毛にならないための対策方法について解説していきます。

 

あなたは大丈夫?薄毛危険度チェック

女性の薄毛は大きく分けて、

・女性ホルモンの減少
・頭皮環境の悪化

の2つが原因です。女性は年齢を重ねていくと女性ホルモンの分泌量が減っていきます。女性は卵巣から女性ホルモンを、副腎から男性ホルモンを分泌しています。

男性ホルモンの影響を受けることはありませんが、40歳前後から、女性ホルモンのエストロゲンが減少します。髪を成長させる役割を持つ女性ホルモンのエストロゲンが減ると、相対的に男性ホルモンが多くなっていき、女性男性型脱毛症(FAGA)という脱毛症が起こることがあります。

ただ、全てが抜けるような男性型脱毛症(AGA)とは違い、髪が細く弱ったり、全体的に薄くなったりするのが、FAGAの特徴です。

また、女性男性型脱毛症(FAGA)以外の薄毛の原因に関しても、

・出産後の急激な女性ホルモンの減少による脱毛
・強いストレス
・刺激の強いシャンプー
・過度な洗髪、パーマなどの影響
・生活習慣の乱れ

などが複雑に絡み合い、薄毛へとつながるリスクを高めます。それでは、どのくらい薄毛の危険度を持っているのかを以下のセルフチェックで調べてみましょう。

チェックポイント

1. 父や母が薄毛
2. 冷え性
3. 生理不順
4. 肩こりや腰痛、関節痛がある
5. のぼせやすく、汗をかく
6. 髪の分け目が薄く、地肌が気になる
7. 若いころと比べて、髪が細くなったと感じる
8. 急なダイエットをしている
9. 経口避妊薬(ピル)を服用している
10. 食生活が偏っている
11. 運動などは苦手で、不規則な生活をしている
12. 過度な飲酒・喫煙

いかがでしたか。これらの項目に多く当てはまるものがあれば、薄毛になる可能性が高いかもしれません。

 

薄毛は早めの対策が大切

上記の薄毛危険度では、どれくらい当てはまる項目がありましたか。女性の薄毛は髪が細く弱くなり、全体的にボリュームが減る傾向があります。特につむじあたりから分け目部分の薄毛が目立つのも特徴です。

まだ薄毛になる前でも、チェック項目で当てはまるものが多かった場合は、早めの薄毛対策が重要になります。また、薄毛対策は長期的で継続的に行うことが必要です。

対策が遅くなるほど、改善までの時間も長くなってしまいます。薄毛が少しでも気になったら、対策を早めに行うことが大切です。

 

将来の自分の髪を守る対策方法

大切な髪を守るためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。これからできる薄毛対策を紹介します。

 

育毛剤を利用する

薄毛を予防する方法として、まずは育毛剤があげられます。育毛剤には、今ある髪の毛の成長を促して、頭皮環境を整える効果があります。

育毛剤を選ぶ際、男性用も女性用もほとんど成分は変わりません。ただし、体質に合わない場合はすぐに使用を中止してください。肌に合うものを見つけましょう。

 

バランスのとれた食事をする

育毛剤などのヘアケア商品でのケアも大切ですが、バランスのとれた食事をすることも薄毛対策の一つとなります。食生活の乱れが、薄毛や抜け毛の症状を進行させることもあります。

抜け毛対策によいとされる栄養素や食材を知り、日々の食生活の見直しをしていきましょう。薄毛や抜け毛の予防の効果が期待できる、積極的に摂りたい栄養素と食材を紹介します。

<ケラチンを作り出す際に必要な亜鉛>
髪の毛はアミノ酸が結合してできたケラチンというタンパク質で構成されており、亜鉛はケラチンの合成を促す役割を果たしています。亜鉛を多く含む食材としては牡蠣、牛肉、チーズ、レバーなどがあげられます。

<ケラチンの元となるアミノ酸>
髪を構成しているのはケラチンですが、ケラチンの元となるのがアミノ酸です。乳製品にはアミノ酸が豊富に含まれています。乳製品の中でも特にチーズからは効率的に栄養素を取ることができます。そのほか、牛肉や豚肉、鶏のササミなどの肉類、さば、イワシなどの白身魚、そして大豆製品なども摂るようにしましょう。

<血行の促進・髪の成長に必須なビタミン類>
髪の成長に必要な酸素や栄養を頭皮へ十分に行き渡らせるために、血行促進作用のあるビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどの栄養素も大切。また、髪の成長を促す毛母細胞を活発化させるビタミンB群(豚肉、レバー、マグロなど)も補うようにします。緑黄色野菜やナッツ類、魚介類、魚卵、ウナギを中心にビタミン摂取を心がけましょう。

これらのような髪によい食材や栄養素を毎日の食事に取り入れ、バランスのよい食生活を送りましょう。

 

生活習慣を見直す

体の健康に重要な食事・運動・睡眠は、頭皮の健康にも関係します。これらの生活習慣に問題があると、薄毛の進行をより進めてしまう可能性があります。薄毛・抜け毛を予防するためにも生活習慣の改善を行いましょう。

まず、睡眠時間は髪に栄養が運ばれる時間でもあります。不規則な生活が続き、寝不足や睡眠の質が悪いと、髪に十分な栄養が行き届きません。髪の成長を促す成長ホルモンは、入眠直後のノンレム睡眠時に多く分泌されます。布団に入ってすぐに深い眠りにつけるよう、生活リズムを整えましょう。

また、たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させてしまいます。血管が収縮することによって毛根へ運ばれる血液量が減少し、酸素や栄養の行き来を阻害してしまうため、髪のためにもタバコの量を減らしていくことが大切です。

また、運動によって血行を促進させることも、薄毛の予防に繋がります。できることからはじめていきましょう。

 

頭皮に合ったシャンプーを選ぶ

シャンプーは毎日のように使用するものです。頭皮環境を整えるために頭皮に合ったシャンプーを選びましょう。シャンプーの種類はとても多く、その中で合ったものを選ぶというのはなかなか大変なことですよね。

シャンプーを選ぶ際におさえておきたいポイントは、石油系界面活性剤を控えることです。石油系界面活性剤は強い洗浄力を持つ成分なので、過度に皮脂を取り除いてしまいます。結果、うるおいも奪われ、髪が成長しにくい頭皮環境となってしまいます。

・アンモニウムラウレス硫酸Na
・ラウリル硫酸Na
・ラウリル硫酸アンモニウム

などがシャンプーに配合されているものは、注意するようにしましょう。抜け毛や薄毛対策のシャンプーでおすすめなのが、アミノ酸系シャンプーです。洗浄力がマイルドで髪や頭皮にもやさしく、安心して使えます。

・ココイルグルタミン酸Na
・ココイルアラニン
・ラウロイルメチルアラニンNa

などの成分表記があるアミノ酸系シャンプーを選び、頭皮環境を整え薄毛・抜け毛の予防を目指しましょう。

 

頭皮マッサージで血行を促進させる

頭皮の血行を促進し、頭皮環境を整えるためには頭皮マッサージもおすすめです。頭皮マッサージは、薄毛の予防のほか、ストレスの解消やリラックス効果、頭痛・肩こりの軽減などの効果も期待できます。以下で頭皮のマッサージ方法についてご紹介します。

1. 指の腹で頭皮全体を優しく押さえる
2. 前髪の生え際から頭頂部に向かって指の腹で押しながら頭皮を引き上げる
3. 指先でつまみあげるように軽く叩く
4. 両手のひらで頭を抱えるように包み、円を描くように頭皮をもみあげる

これらのマッサージをゆっくり行い、頭皮を刺激することで血流がよくなります。シャンプーの後や就寝前に頭皮マッサージをしてみてはいかがでしょう。

 

クリニックで治療を受ける

女性の薄毛の危険度やその対策について紹介してきましたが、症状や原因は人それぞれ。情報を集めることはできても、何をすれば薄毛が改善できるのかと、ますます悩みが深くなることもあるでしょう。

そんなときは、クリニックで医師への相談、治療を受けることをおすすめします。専門家によるアドバイスを受けることによってより早く対策を進められ、自分でのケア方法も確認することができます。適切な治療薬や施術を行うことができるので、迷ったらクリニックに相談するのが確実です。

 

まとめ

いつまでも美しくいたい女性にとって、女性ならではの薄毛や抜け毛は大きな悩みです。まずは、セルフ診断で自分の状態を把握。そして生活改善や頭皮のケアなど、できる対策方法からはじめてみましょう。また、思い悩む前にクリニックに相談することも大切です。

この記事の監修専門家
スタイリスト 毛髪診断士
古賀 澄香
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