育毛の基礎知識

育毛剤とともに自宅で簡単にできる効果的な育毛方法|マッサージ・シャンプーなど

育毛につながる方法

抜け毛や薄毛の予防や育毛のために、育毛剤の選び方やその使い方、効果的なシャンプーの仕方を紹介します。合わせてツボ押しや頭皮のマッサージ、サプリメントや食事、ストレスの対処法などの生活習慣を改善する方法など、自宅でも簡単に行える効果的な薄毛対策や、髪のダメージを与える要因についてもみていきましょう。

 

育毛剤使用による育毛効果・選び方について

ドラッグストアなどで誰でも手軽に購入できる育毛剤。育毛剤は医薬部外品に分類され、下記のような効果が認められています。
○育毛
○薄毛予防
○発毛促進
○フケ・かゆみの防止
○病後・産後の脱毛予防

 

育毛剤に発毛効果はないの?

育毛剤はその主成分によって、期待される効果が違ってきます。頭皮の血行不良を改善するためには、毛細血管の拡張や血流促進効果のある成分で、毛母細胞の分裂をスムーズに行えるようにします。また毛母細胞への栄養となる成分補給を行うことも、薄毛対策には効果的です。

このように育毛剤は、頭皮環境を整える目的で選びます。あくまでも薄毛や抜け毛予防として使うアイテムなので、育毛剤に発毛効果はありません。しかし栄養たっぷりの野菜を育てるためには、その土台となる畑や土が重要なように、髪を育てるための土台となる頭皮環境を整えることは大切です。

 

自分に合った育毛剤選びを

育毛剤を選ぶ際には、まず自分に合ったものを見つけることが大切です。自分に合ったものとは、刺激を感じずに使い続けられるもの。香料や着色料など、頭皮にとって必要がないものは、なるべく避けたほうがよいでしょう。

 

育毛に効果的なシャンプーの方法

育毛するためには、育毛剤とともにシャンプー選びが重要です。健康な頭皮環境を目指すなら、洗浄力が低めで肌に優しいアミノ酸系のシャンプーをおすすめします。肌が弱い人でも刺激になりにくいので、頭皮を優しく洗うことができます。

シャンプーは、次の手順で行っていきましょう。

○1シャンプー前の乾いた髪を丁寧にブラッシング
髪のからまりをとき、フケやほこりなどの汚れを浮き上がらせます。そして38度くらいのぬるま湯のシャワーを使い、指の腹を使って頭皮を小刻みにマッサージするように予洗いしていきます。

○2頭皮をマッサージするようにやさしく洗う
手のひらに適量のシャンプーを取り、少量のお湯を足して泡立てます。できた泡を髪全体につけてなじませ、予洗い同様に指の腹を使い、頭皮をマッサージしながら洗っていきます。

○3洗い残しがないようしっかりすすぐ
ぬるま湯のシャワーを十分に当て、シャンプー剤が頭皮に残らないように丁寧にすすぎましょう。目安としては洗う時間の3倍の時間をかけてすすぐのがおすすめ。

正しいシャンプーは、爪をたてずに洗い、よくすすぐことがポイントです。

 

薄毛・抜け毛予防におすすめの頭皮マッサージ

頭皮の血行が良くないと、頭皮に老廃物が蓄積しやすくなります。こうなると毛母細胞へ栄養供給がスムーズに行われなくなるため、髪がきちんと成長できなくなります。そんなときは頭皮のマッサージが有効。血行が良くなり、頭皮が柔らかくなるため、髪の毛が生えやすい頭皮環境に整える効果が期待できます。

マッサージは指の腹を使って、生え際、側頭部、後頭部、頭頂部へと頭皮を押していきます。強い圧迫にならないようにマッサージしましょう。このとき、爪を立てないように注意してください。5分程度を目安にマッサージすると効果的です。シャンプーのときに行ったり、入浴後に育毛剤を使用するときに行ったりすると効果的です。

 

自宅で簡単にできるツボ押しのやり方

職場などでもちょっとした空き時間にできる、簡単なツボ押しもおすすめです。抜け毛予防に効果的とされるツボを押すことで、頭皮の新陳代謝と血行を促進。髪の成長を促す効果が期待できます。

○百会(ひゃくえ)
両耳と頭のてっぺんを結ぶ線と、眉間から頭頂部へとつなぐ線がクロスする場所になります。手のひらを広げ、左右の中指を重ね合わせてツボを押しましょう。このとき頭全体を包み込み、両手の肘を開いて指に力を込めていきます。指の力を抜くときに血行が良くなるイメージを持ちましょう。
○天柱(てんちゅう)
首の後ろ側で、髪の生え際付近にある2本の筋の外側のくぼみにある天柱は疲労やストレスを和らげてくれたり、肩や首のコリをほぐすことで頭皮への血行促進効果が期待できます。
○玉枕(ぎょくちん)
後頭部の丸みの中心から指2本幅分外側にあるツボで、頭頂部の薄毛予防に効果的とされています。血行を促して頭皮環境を改善してくれます。
○風池(ふうち)
首の後ろの天柱のツボのわきにあるのが、風池と呼ばれるツボです。首や肩のコリをとり、血行を良くしてくれます。

 

育毛・薄毛対策には規則正しい生活習慣を送る

抜け毛が増えたり、薄毛が目立つようになったりするのは、日々の生活習慣も大きく影響します。過労やストレスだけでなく、運動不足や偏った食事、睡眠不足、飲酒や喫煙などの良くない生活習慣が、抜け毛を増やしているのかもしれません。

育毛・薄毛対策を行って改善するためには、規則正しい生活習慣を身につけることが必要です。それぞれ生活習慣に即した形で対策方法について説明します。

 

髪の毛に栄養を与える食べ物の摂取

髪の毛に必要な栄養素は、髪の成分の99%を占めているタンパク質です。その中でも髪の毛を作るケラチンは18種類のアミノ酸が結合して作られています。ケラチンのアミノ酸構成はシスチン・グルタミン酸・グリシンなどで、中でもシスチンは髪の成長に多大な影響を与えます。シスチンは牛肉や赤身の魚に多く含まれています。

 

十分な睡眠・紫外線対策

睡眠不足が続くと血行不良になり、頭皮への栄養が十分に行き渡らなくなります。夜10時から午前2時までの間は、新陳代謝が活発になる時間帯。髪や肌などの再生が促されるため、なるべくこの時間帯に就寝を心がけるとよいでしょう。
そして紫外線対策も重要。紫外線が頭皮の乾燥を招き、頭皮環境の悪化を招きます。日傘や帽子など頭皮の日焼け対策もしっかりと行いましょう。

 

禁酒・禁煙

飲酒したアルコールは肝臓で分解されますが、その一部は毒性のあるアセトアルデヒドに変化します。適量の飲酒なら問題ありませんが大量に飲みすぎた場合は体内に残ってしまうため注意が必要です。アセトアルデヒドは、薄毛への関連が疑われています。

タバコの喫煙も薄毛、抜け毛の原因となると言われていますが、これらの因果関係はまだ証明されていないのが事実です。しかしタバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があります。

 

パーマとカラーリングのしすぎに注意

パーマ剤やカラーリング剤が頭皮に付着したり、洗い流しが不十分だったりすると、頭皮が炎症を起こして脱毛することがあるので注意が必要です。

ヘアカラーや白髪染めは、髪の表面を覆っているキューティクルを開き、カラーを浸透させることで髪を染めています。ヘアカラーやパーマのしすぎはキューティクルが傷む原因となり、くり返すと髪の内部までダメージを与えてしまいます。

また一番ダメージが大きいのはブリーチで、薬剤が髪の内部のメラニン色素を分解して発色させるというしくみです。

パーマやヘアカラーを繰り返すことによって、髪や頭皮へのダメージが蓄積すると、髪が細くなったり、抜け毛・切れ毛などが増えたりする原因となります。

 

ブラッシングの注意点

ブラッシングをしてキューティクルが整うと、髪につやが生まれます。また頭皮に適度な刺激が加わることで、血行促進も期待できます。ただし過度に行ってしまうと、髪を摩擦してキューティクルがはがれやすくなったり、頭皮を傷つけたりしてしまいます。静電気がおきにくい獣毛製や木製などのブラシで、力を入れすぎずにやさしく行いましょう。

 

抜け毛や薄毛の原因は多くあるのでまずは医師に相談

気になる抜け毛や薄毛の原因は、もしかするとAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)、円形脱毛症など病気の可能性もあります。

男性のAGAは髪の生え際から抜け毛が増えていき、徐々に後退するように薄くなっていくのが特徴。女性のFAGAの場合は、髪全体にハリ・コシがなくなってくると同時に、髪が細くなってきます。そのため髪の密度が低くなり、頭皮が透けて見えることがあります。男性型のように生え際が後退することは無く、薄くなりますが、ハゲることはないのが特徴です。

抜け毛や薄毛の原因はさまざまなので、やみくもに対策を行うのは逆効果になる可能性があります。医師の診察を受けて、原因を解明することが重要になってきます。

 

AGAによる抜け毛・薄毛の改善は医薬品で治療

AGAの治療は、AGAの改善効果が認められた「医薬品」によって行われます。AGA治療薬には内服薬と外用薬があります。内服薬にはフィナステリドやデュタステリドが配合されており、脱毛を抑制する効果が期待できます。外用薬にはミノキシジルが配合され、こちらは毛母細胞に働きかけて活発にし、発毛を促進してくれます。

これらの治療薬は、医師の診断を受けてから医師の指示のもとに処方されます。間違った使い方をすると、強い副作用を起こしてしまうリスクがあるためです。ミノキシジル配合の外用薬は市販品もありますが、薬剤師がいる薬局・薬店でしか購入できません。

 

まとめ

AGAの改善は専門の医師や薬剤師への相談が必要ですが、抜け毛・薄毛の予防に関しては、育毛剤でケアしたり、マッサージやツボ押しを行ったり、生活習慣を整えることなどで対策できるケースがあります。今の抜け毛や薄毛がなぜ起こっているかを把握して、適切なケアを行いたいですね。

この記事の監修専門家
美容家
飯塚 美香
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