育毛の基礎知識

育毛と発毛の違いとは?薄毛に効果的な対策方法と育毛剤・シャンプーの選び方

育毛の効果

もしかして薄毛かも?と不安を感じていても、実際に何から始めていいか分からないという声も聞かれます。まずは、自分の頭皮がどのような状態で、育毛と発毛のどちらが必要かを知る必要があります。育毛とは、今ある髪を健やかに育てるもので、発毛は抜けてしまった頭皮に新たに髪を生やすことです。ここでは、抜け毛・薄毛の原因についてふれながら効果的な対策方法についてみてみましょう。

 

育毛と発毛の違い

薄毛に悩んでいても、育毛するべきか発毛するべきか選択する場合、育毛剤と発毛剤の違いについて知らないと対策できません。ここでは、育毛と発毛の違いについてみていきましょう。

育毛とは、頭皮環境を整えて健やかな髪を維持することなので、すでに生えている髪の毛を抜けにくくする守りの対策となります。それに対して発毛とは、抜け毛や薄毛で抜けてしまった髪の毛を、脱毛してしまった頭皮から再び生やすことが目的で、攻めの対策と言えます。

 

育毛剤と発毛剤の違い

育毛剤と発毛剤の違いはどこにあるのでしょう?育毛剤は、今ある髪の毛を維持させるために、以下のような効果が期待できます。

◯頭皮の血行を促進して栄養を行き渡らせる
◯頭皮の毛母細胞へ作用し新陳代謝を促す
◯雑菌の繁殖と炎症を抑える
また、医薬部外品に分類される育毛剤には発毛効果はありません。

発毛剤とは、AGA(男性型脱毛症)治療などに使われていて、医薬品に分類されます。育毛剤よりも効果が高いですが、副作用が起こる可能性もあります。こちらは専門の医師の処方のみの医療用医薬品であるフィナステリド配合の製品やデュタステリド配合の製品など、薬剤師のいる薬局で販売してもらうことができます。

 

男性・女性別!抜け毛・薄毛の原因とは

薄毛や抜け毛の原因には以下のことが考えられます。

◯不規則な生活習慣(寝不足、過度のダイエット、偏食など)
◯ストレス
◯毛根への血流不足(タバコ、過度のお酒)

髪の毛が生えて抜けるのには周期があり、成長期、退行期、休止期の3つに分かれています。成長期は、2~6年間と一番長く、髪の毛が生み出されて伸びていく期間です。退行期は、髪の毛の成長が弱まる2~3週間の期間です。また、休止期は、完全に成長を止めて次の成長期に備える3~4か月の期間です。この3つの期間を繰り返すことをヘアサイクルといい、男性で3~5年、女性で4~6年と言われています。

ヘアサイクルは、以下のような原因で乱れます。

◯寝不足
◯不規則な食事(ダイエット)
◯仕事や対人関係などのストレス
◯AGA(男性型脱毛症)

このように、さまざまな原因で血行不良などが起こり、頭皮に栄養が運ばれにくくなって抜け毛が増えると考えられています。では、次は薄毛になる主な原因について、男性と女性に分けてみていきましょう。

 

男性の薄毛の原因

AGA(男性型脱毛症)は成人男性に多くみられる症状で、男性ホルモンが強く影響しています。男性ホルモンであるテストステロンは、体毛を太く濃くする働きを持ちますが、これが5αリダクターゼ という体内にある酵素によって、髪の成長を抑制する物質に変わります。この物質の影響を受けやすい体質の人は 抜け毛が増えたり、薄毛の症状が起こるのです。AGAは遺伝的要素が大きいとされています。それ以外にもストレスやタバコ、食生活、睡眠不足など生活習慣の乱れによっても抜け毛が増えることがあります。

 

女性の薄毛の原因

女性に多い薄毛や抜け毛の原因には、更年期に起こるホルモンバランスの乱れがあります。しかし女性はもともと男性ホルモンの量が少ないので、薄毛にはなっても男性のようにはなりません。また、過度なシャンプーやパーマ、ヘアカラーでの刺激や、ダイエットなどによる栄養不足などによって薄毛が起こることもあります。その他に、出産後も抜け毛が増えますが、これは一時的なものです。 半年から一年程で自然治癒することが多いため、必要以上に心配しなくてもよいでしょう。

 

抜け毛・薄毛に効果的な対策方法

抜け毛や薄毛の対策として、育毛剤の選び方や配合されている成分の特徴、有効な頭皮ケアの方法などをみていきましょう。

 

目的に合わせて育毛剤を選ぶ

育毛剤は主な成分により大きく3つの作用に分けられています。1つ目は、血流促進の作用を持つ塩化カルプロニウム、センブリエキスなど。2つ目は、栄養補給、頭皮環境の改善作用を持つビタミンB群、アミノ酸、オトギリソウエキスなど。2つとも、頭皮や毛母細胞に栄養を行き渡らせます。3つ目は、5αリダクターゼの働きを妨げる作用を持つオウゴンエキス、ノコギリヤシなどで、これは男性ホルモン(テストステロン)に影響を与える酵素の5αリダクターゼの働きを阻害します。これらの中から自分に合ったものをチョイスしましょう。
育毛剤は、あくまで抜け毛・薄毛の予防を目指しており、今ある髪をしっかりと維持させるためのものです。対して、発毛剤は発毛効果が期待できる医薬品で、すでに抜けてしまった場所に新たに生やすことを目的とします。それぞれ違いがはっきりしているので、自分に合った効果が望めるものを選ぶことが大切です。

 

髪・頭皮にやさしいシャンプーを選ぶ

刺激の強いシャンプー(ラウリル硫酸系)を使うと皮脂をとりすぎることがあります。それによって頭皮が乾燥して、さらに抜け毛が増える場合もあるので注意が必要です。価格が安くて洗浄力の強い石けん系シャンプーや高級アルコール系(※1)のシャンプーは頭皮の脂分を取りすぎる可能性があるので、シャンプーを選ぶ際にはできるだけ控えるようにしましょう。抜け毛・薄毛の対処として考えるなら、髪の毛や頭皮にやさしいアミノ酸系(※2)シャンプーを使用することをおすすめします。(※1・・・高級とは「価格が高い」という意味ではなく、単なる分子構造上の名称です)(※2・・・まれにカユミを生じる方がいます。その場合はタウリン系などをお試し下さい。)

 

頭皮マッサージ

髪を育てるための栄養は血液によって運ばれるため、頭皮マッサージで頭皮の血流を促進することは抜け毛や薄毛対策につながります。指の腹や手のひらで頭皮を柔らかくゆっくりと揉むのがコツ。血行がよくなっている入浴中や、入浴後、育毛剤を塗布した時に行うとより効果的です。

○1親指を両耳の後ろに置き、残りの指の腹で生え際の耳上からこめかみ部分を押さえ、耳周りを掴むようにしながら、頭皮を円を描くように動かしていきます。
○2親指を少しずつ上にずらしていき、同様にマッサージしていきましょう。頭頂部に向かうように、下から上に移動していくと効果的です。
○3最後に指圧のように頭皮の圧迫、離すというのを数回繰り返します。

1回3~4分、1日に2回程度行うとよいでしょう。あくまでも血行を良くするためのマッサージで、あまり長時間行うのは頭皮を傷つけることがあるので逆効果です。

 

正しい方法でシャンプーをする

頭皮の環境を清潔に整えることが、髪が抜けにくくすることにつながります。正しい洗髪方法は以下の通りです。

○1シャンプー前の乾いた髪にブラッシングを行うのがおすすめ。髪のもつれ、ホコリやフケを取り除いてくれます。
○2シャンプーをつける前にぬるま湯でしっかりと髪と頭皮を流し予洗いしましょう。
○3手のひらにシャンプー液を適量取ったら、優しく手のひらをこすり合わせて泡立てます。
○4泡を頭につけて、指の腹で頭皮を小刻みに動かし、マッサージしながら洗っていきましょう。
○5ぬるま湯のシャワーを地肌にあてて、すすぎ残しが無いように(特に耳の後ろ、襟足)丁寧にすすぎを行ったら終了です。

濡れた髪はキューティクルが摩擦ではがれやすく、放置すると切れ毛や枝毛などの原因になります。また、自然乾燥は頭皮の蒸れによって雑菌が繁殖しやすい環境を作ります。そのため、髪を洗い終えたらタオルドライで水分をしっかりとってから、ドライヤーで優しく頭皮から乾かしましょう。

 

毎日の食生活や生活習慣を規則正しく

髪は80~85%がタンパク質からできています。そのうちの80~90%が、18種類のアミノ酸からなるケラチンと呼ばれるタンパク質。普段食べるものが髪をつくるもとになるので、肉や卵、牛乳などのタンパク質が多く含まれる食品を摂ることを心がけましょう。そして、育毛のためには体内でケラチンを作り出すために必要な亜鉛を含む食材も大事です(煮干し、レバー、大豆、チーズなど)。しかし、行き過ぎは禁物。栄養バランスのよい食事をすることも重要なので、肉、魚、野菜、穀物などをバランスよく摂りましょう。

逆に、髪の毛や頭皮のために控えたい食材もあります。アルコールやファストフード、辛いものなどは、皮脂の過剰分泌を引き起こしやすいためできるだけ控えましょう。また、適度な運動を行ったり、十分な睡眠時間をとったりなど、規則正しい生活習慣を心がけることも大切です。

 

まとめ

薄毛の悩みに効果的な育毛対策や発毛対策を紹介しました。薄毛の原因はさまざまで、男性と女性でも違います。まずは、自分の症状をしっかりと見極め、その原因を知ってから対策を考えることをおすすめします。また、対策をはじめてもそれほど改善を感じない場合は、他のことが原因となっていることも考えられるため、専門の医師や医療機関に相談しましょう。

この記事の監修専門家
Aura代表 毛髪診断士 / JHSA認定講師
谷平 達昭
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