育毛や発毛に効果のあるツボ押しは、具体的なツボの位置やツボの押し方、ツボ押しの注意点などを知って正しく行うことが重要です。
・最近、抜け毛が気になるから育毛方法が知りたい
・育毛に効果のあるツボを知りたい
と思う方は正しいツボ押しの方法を知り、毎日の生活にツボ押しを取り入れ、髪の毛の悩みの解消に繋げていきましょう。
育毛・発毛におけるツボ押しの効果とは
ツボ押しは効果あるの?
髪の毛の根元部分の毛根部には毛母細胞と呼ばれる細胞があります。この毛母細胞に必要な栄養や酵素が運ばれることで、髪の毛が生えたり成長したりする仕組みになっています。
ツボを刺激することが直接、髪の毛が伸びることに繋がるわけではありませんが、首や肩、頭皮のこりをほぐすことで血行がよくなります。その結果、毛母細胞の活性化に繋がり、髪の毛が成長しやすい環境を作ることができるといわれています。
効果的なツボの押し方
ツボを押すときは指の腹(指先と第一関節)を使って、3~5秒かけて徐々に力を入れて、ゆっくりと力を抜いていきます。「少し痛いけど気持ちいい」と感じる程度の力加減で行いましょう。
また、ゆっくりと息を吐きながらツボを押すことで筋肉がリラックスし、さらなる効果が期待できます。
育毛・発毛に効くとされるツボ
頭部にあるツボ
体には育毛や発毛に効果のあるツボが多く存在します。まずは、頭部や首にあるツボの位置や効果について紹介します。
<百会(ひゃくえ)>
両耳を結ぶ線と鼻からの延長線が交差する頭頂部にあります。体全体の経路が集中しているツボで、血行促進や抜け毛予防などに効果が高いツボです。
<天柱(てんちゅう)>
襟足の生え際周辺にある2本の太い筋の外側にあるくぼみにあります。首や肩の凝りをほぐして頭部への血行をよくし、抜け毛予防だけでなく、疲労回復やストレス解消効果も期待できます。風池と一緒に刺激することで、特に後頭部の抜け毛が緩和されます。
<風池(ふうち)>
天中のすぐ外側で1cmほど上にずれた位置にあります。後頭部の抜け毛予防のほか、首や肩の凝りをほぐし、頭痛を和らげる効果も期待できます。
上半身にあるツボ
頭部だけでなく、体の上半身にも育毛・発毛に効果が期待できるツボがあります。それぞれのツボの位置や効果についてご紹介しましょう。
<中府(ちゅうふ)>
鎖骨の下辺を肩の外側へなぞり、つき当たる部分からさらに指2本分ほど下の位置にあります。抜け毛や円形脱毛症に効果が期待できるといわれています。
<関元(かんげん)>
へそから指3本分くらい(約5cm)下に位置します。抜け毛に関係するとされる腎経と肝経などの経路が交差するツボだといわれています。発毛促進や、抜け毛、円形脱毛症に効果が期待できます。
下半身にあるツボ
足や足裏にあるツボをご紹介します。頭部から離れたツボですが、正しくツボを刺激することで育毛・発毛効果が期待できます。
<陽輔(ようほ)>
外くるぶしから指5本くらい上の部分に位置します。押すとかなり痛みがあります。側頭部の育毛・発毛に効果が期待できます。
<涌泉(ゆうせん)>
足裏の中央付近にあるツボです。足の指を曲げたときにへこむ部分で、全身の血流を促進させる効果があります。腎経と膀胱の機能を高めるツボともいわれており、むくみ解消など多くの症状に有効とされています。
手にあるツボ
育毛・発毛に効果のある手のツボの位置や効果について紹介します。ちょっとした空き時間を利用して刺激することができるので、毎日の習慣にも取り入れやすいツボです。
<陽池(ようち)>
手の甲を上にして手首を反したときに入る横ジワの中央あたりに位置するツボ。抜け毛予防に効果が期待できます。
<合谷(ごうこく)>
親指と人差し指の付け根の骨同士が交わる部分に位置します。抜け毛予防、頭皮のトラブルなどに効果が期待できます。
<腎穴(じんけつ)>
小指第一関節の横ジワの中央にあるツボ。ホルモンバランスを整え、女性ホルモンの乱れが原因で起こる抜け毛や薄毛に効果が期待できます。
ツボ押しの際の注意点
ツボ押しの際に気をつけたい注意点をまとめました。育毛・発毛の効果を得るために、注意点を守りながら正しいツボ押しを行いましょう。
食後すぐのツボ押しは控える
食事直後は消化が促進され、胃や腸に血液が集まっています。そのため食事直後にツボを刺激すると血液が分散し、消化不良を起こす可能性があります。食後30~40分ほど時間を空けてからツボを押すようにしましょう。
ツボ押し後すぐの入浴は控える
入浴後のツボ押しは血行がよくなっているため血行改善に有効とされています。ただしツボ押し直後1時間の入浴はできるだけ控えましょう。
妊娠中や体調不良の際のツボ押しは控える
妊娠中のツボ押しは、子宮を収縮させるなどの危険性があるため避けましょう。また、体調が悪いと感じるときも、かえって症状が悪化することがあるため、自己判断でツボを刺激するのは控えることをおすすめします。
満腹時や飲酒時のツボ押しは控える
ツボ押しをすることで内臓に影響を与える場合があります。
・満腹時は消化が遅れる
・飲酒時は血流がよくなることでアルコールがまわりやすくなる
以上のようなことから、満腹時や飲酒時のツボ押しは控えるようにしましょう。
心地よいと思える強さで刺激する
ツボ押しの際は、指の腹を使って少しずつ力を入れていき、押すと「少し痛いけど心地いい」と感じる程度の強さで刺激します。飛び上がるほど痛いと感じる強さで刺激するのはやめましょう。
また、ツボ押しによって血圧が低下し体がだるくなったり、筋肉などの組織が傷んだりする場合があるので、1つのツボに対して長い時間押し続けるのは避けましょう。
まとめ
全身のあらゆる不調に効果的なツボ押しは、血流を促進させることで育毛効果が期待できることがわかりました。しかし、回数が多すぎたり、力を入れすぎたりすると逆効果になる場合があります。注意点に十分気をつけながら、正しいツボ押しを行うようにしましょう。