女性の髪の悩み

頭皮のかゆみと抜け毛との関係性は?かゆくなる原因と対策・対処方法

女性が気になる髪の毛・頭皮トラブル

頭皮にかゆみがあるのは、抜け毛や薄毛と関係があるのでしょうか。あるとすればどんな方法で対策を行なえば、頭皮のかゆみを抑えることができるのでしょうか。

頭皮のかゆみ対策方法として、シャンプーの仕方や生活習慣の改善などについて説明していきます。

 

頭皮のかゆみは脱毛・薄毛と関係がある?

頭皮のかゆみと脱毛との関係性についてみていきます。

爪などで掻くことによって傷ついた頭皮に雑菌が入り、頭皮にダメージを与えます。それにより毛根がダメージを受けてしまい、抜け毛や薄毛を招くこともあります。ストレスやホルモンバランスなどが原因で皮脂の分泌が過剰になり、「脂漏性皮膚炎」を起こしかゆみの原因となることがあります。

毛穴が詰まったりふさがれたりすることで炎症が起き、薄毛の増加の原因となりうるため、関係性が全くないとは言いがたいのです。

 

頭皮がかゆくなる原因とは

○爪を立てて洗うなどシャンプーの仕方が悪い
○爪を立てて洗うことで頭皮を傷つける
〇シャンプーのすすぎ残し
○間違ったシャンプー方法で洗う

以上のようなことが原因でかゆみの症状を起こす場合が考えられます。髪の洗い方に関しては、爪を立てて洗ったり、ゴシゴシと頭皮や髪をこすったりして洗うのは間違いです。頭皮を傷つけてしまわないよう、優しく洗います。

 

紫外線の影響やストレス

頭皮は紫外線の影響を受けやすく、身体の部位でも太陽に一番近いため、手足に比べると倍以上の紫外線を浴びていることになります。頭皮は紫外線の影響をうけやすく、肌内部に発生した活性酸素によって肌の老化をもたらすので注意が必要です。

また、ストレスも頭皮環境を悪化させる要因といわれています。頭皮の血行が悪くなってターンオーバー(角質の再生)が乱れてしまい、バリア機能が低下し水分保持がうまくいかなくなり、頭皮の乾燥を起こすこともあります。

 

睡眠不足

肌のターンオーバーは寝ている間に行われます。身体を休めている間に分泌される、成長ホルモンが活発になることで、細胞や皮膚は生まれ変わっているのです。成長ホルモンが最も分泌される時間帯はゴールデンタイム(入眠の3~4時間後)ともいわれています。この時間帯に身体を休めて、しっかりと睡眠を確保することが髪の成長にも良いといえます。

 

過剰な洗髪

頭皮はほかの部位に比べて皮脂分泌が多く、汗をかくことも多いところ。清潔にしたいからと1日に2回以上の洗髪は、頭皮の乾燥を招く恐れがあります。
髪の洗いすぎは、頭皮に必要な皮脂まで取り除いてしまいます。肌のバリア機能を乱し、角質層にダメージを与える場合もあります。

 

頭皮のかゆみを防ぐ対策方法

頭皮の乾燥や生活習慣、ストレスなどによっておこるかゆみを防ぐために、おすすめの方法をいくつかご紹介しましょう。

 

頭皮の乾燥を防ぐ

紫外線によるダメージや髪の洗いすぎを防ぐことは、頭皮の乾燥対策に有効と言えます。シャンプーの後にローションやオイルなどを頭皮に塗ることも保湿におすすめ。ただし、皮脂につまりが起きないよう、適量を心がけましょう。

また寒い時期には、身体の「冷え」によって血管が収縮するので血流が悪くなりがち。栄養が身体の末端までうまく行き届かないことも考えられます。空気が乾燥するため、頭皮も乾燥しやすくなります。寒い時期は冷えと乾燥を防ぐことが大切です。

 

生活習慣を見直す

ストレスや食生活や運動や睡眠に気を配ることも、頭皮のかゆみ、抜け毛を予防するためには重要です。ストレスはためすぎないよう心がけましょう。誰でもストレスの1つや2つありますが、たくさん溜まる前に上手に解消できればいいので、打ち込める趣味、好きなことをする、マッサージを受けたりヨガをしたりとリラックスできる環境を作るようにしましょう。

また、軽めの運動をするのもストレス解消に効果的でおすすめ。そして、栄養をしっかり摂ることも大切です。食生活の見直しをして栄養バランスを整えることは、体調を整えることにもつながります。これらの生活習慣の見直しを行って頭皮のかゆみを予防していきましょう。

 

自分の肌質に合うタイプのシャンプーを使う

シャンプーには、大きく分けていかに分けられます。
○高級アルコール系シャンプー
○石けん系シャンプー
○アミノ酸系シャンプー

市販のシャンプーの大半は高級アルコール系シャンプーといわれており、洗浄成分にラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウムなどを含むものが多いです。洗浄力が強く、刺激も強めなのであまりおすすめはできません。

石けん系シャンプーは石けんと同じ成分なので、アルカリ性で洗浄力は強めです。使い続けると本来弱酸性の髪がアルカリ性に近くなっていくため、ゴワゴワとした手触りになることもあります。
アミノ酸系シャンプーは、肌に優しい洗浄成分が使われているので敏感肌、乾燥肌にはおすすめです。

髪質にあったシャンプーを使わないと、頭皮のかゆみや乾燥をまねく場合もあるので、注意が必要です。自分の頭皮の肌質に合ったシャンプー選びが大切になります。

 

正しいシャンプー方法を行う上での注意点

洗髪は1日1回が目安

適切な洗髪回数は1日1回です。皮脂の詰まりが抜け毛につながる場合もありますが、洗いすぎることで皮脂のとりすぎもまた、乾燥を招いてしまい皮膚のバリア機能を崩して、ダメージを受けやすくしてしまいます。

適度な油分が肌表面を覆うことで、保湿や外的刺激から肌を守っているのがバリア機能。大量の汗をかいた後や長時間に渡る外での作業など、どうしても汚れが気になるとき以外は、通常の日常生活を送る上では1日に1回の洗髪で十分だといえます。

 

頭皮を傷つけないよう優しく

正しい洗髪の仕方は、爪を立てずに優しく洗うことが大切です。ゴシゴシと強く洗ったり、シャンプーをつけすぎに気をつけましょう。かゆみ、抜け毛が気になる場合はアミノ酸系シャンプー、育毛シャンプーで洗うといいでしょう。髪を濡らす前にブラッシングすると汚れが落ちやすくなります。

以下で正しい洗髪方法についてみていきましょう。

○1 38度くらいのぬるま湯のシャワーを、頭皮にしっかりとあてて予洗いします。この時、指の腹を使って小刻みに優しく頭皮をマッサージします。

○2 適量のシャンプーを手に取り、両手をこすり合わせて泡立てます。頭皮中心に泡をなじませ、指の腹を使って小刻みに動かしながら小さな円を描くように頭皮をまんべんなく洗っていきます。

○3 すすぎも38度のぬるま湯で、しっかりとマッサージしながら優しく洗い流していきましょう。すすぎ残しがあると、頭皮のダメージになるので、1分以上は丁寧に流していきます。

○4 2度洗いする場合には、シャンプーの量を少し減らして同様に洗い、きちんとすすぎを行います。

○5 洗い終わったらしっかりとタオルドライを行った後、ドライヤーを使って乾かします。

 

洗髪後は髪の毛をドライヤーでしっかりと乾かす

髪を洗った後、濡れたまま自然乾燥することは、実は頭皮に良くありません。濡れたままの頭皮は蒸れやすく、雑菌が繁殖しやすい環境となるので、早く乾かすことが重要です。ドライヤーで髪を乾かす手順を紹介します。

○1 タオルで髪をはさむようにしてポンポンとタオルを叩き、こすらずに水分を吸い取ります。
○2 ドライヤーは髪や頭皮から20センチ以上離すようにして、片手でドライヤーを持ち、開いている手で髪の毛の内側から指を広げてすくい上げるようにしながら温風を当てていきます。1カ所に当てすぎないように、ドライヤーの吹き出し口を動かしつつ、髪の根元から毛先に向かってあてるようにします。キューティクルが閉まって艶のある仕上がりになります。
○3 毛先は少し湿っているくらいに乾いたら、温風から冷風に切り替えて、さらに風を当てていきます。頭頂部から毛先に向かって当てることで、さらにつややかな仕上がりが期待できます。

 

頭皮のかゆい状態が続けば皮膚科に相談

頭皮のかゆみが起きる原因はさまざまです。生活習慣が関係している場合もあれば、皮膚炎などの疾患をひき起こしている可能性もあるのです。気になる症状に不安を感じる場合には、皮膚科の病院で医師に相談すれば、的確なアドバイスや治療方法の説明によって、不安の解消にもつながります。

かゆみを引き起こす原因の1つとされる頭皮湿疹には、以下のような疾患があります。
○接触性皮膚炎
○脂漏性皮膚炎
○皮脂欠乏性湿疹
○アトピー性皮膚炎

症状を改善するには治療の必要があります。生活習慣やシャンプーの仕方を変えても頭皮のかゆみが改善しない場合は、皮膚科など専門の医師に相談すると、スムーズに原因特定ができます。

 

まとめ

頭皮のかゆみは抜け毛や薄毛と関係があり、それらの原因や対処の方法は、近いものがありました。皮膚の乾燥や疾患によるものなどの原因によって、それぞれに合った対策をとることが大切といえます。正しいヘアケアを行いながら、生活習慣を整え、食生活を見直しつつ、ストレスをためない生活を送るように心がけていきましょう。

この記事の監修ドクター
吉井クリニック 院長
吉井 友季子
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