髪のパサパサや傷みが気になり、悩んでいる女性は多いと思います。これだけ傷んでしまうと、もうなおらないかも…と諦めてしまっていませんか。
髪がパサパサになる原因を知り、お手入れ方法を見直すことで、ツヤのあるサラサラの髪に改善することができます。正しいケアを行い、美髪を目指しましょう。
パサパサ髪の原因
髪の毛や頭皮は、さまざまな要因でダメージを受けることがありますが、どのようなことがパサパサ髪の原因になっているのでしょうか。
紫外線による髪や頭皮へのダメージ
肌の紫外線対策は、多くの人が行っていると思います。しかし、紫外線は肌だけでなく髪の毛や頭皮にも大きなダメージを与えているのです。紫外線は、髪の毛の主成分であるケラチン(アミノ酸が結合したタンパク質の総称)にダメージを与え、髪をパサつかせてしまいます。
また、髪を保護するバリア機能の役割を持つキューティクルもはがれやすくするため、枝毛や切れ毛などを発生させてしまいます。そして、頭皮の中にある毛母細胞や色素細胞がダメージを受けると、抜け毛・薄毛にもつながる要因となります。
乾燥によるダメージ
頭皮が乾燥することで、さまざまな頭皮トラブルが発生します。代表的なものに、乾燥によって皮膚がはがれ落ちるフケや、外部からの刺激や異物に頭皮が反応して起こるかゆみがあげられます。
ほかにも、頭皮ニキビや頭皮湿疹なども、乾燥による頭皮のバリア機能低下が原因です。頭皮の乾燥は、
・冬場の空気の乾燥
・湿度の低下による乾燥
・冷暖房による乾燥
など気温や湿度の変化が大きな要因です。また、血行不良によって頭皮に十分な栄養が行き渡らない場合も、頭皮のうるおいはなくなり乾燥してしまいます。
シャンプーによる刺激
頭皮に合っていないシャンプーも頭皮トラブルの原因のひとつ。特に洗浄力の強すぎるシャンプーを使用すると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流し、頭皮の乾燥に繋がります。
・一日に何度も洗髪をする
・爪を立てて乱暴に洗髪する
・熱いシャワーを使用する
これらの間違った洗髪方法も、頭皮トラブルを起こす原因になります。
ヘアカラーやパーマによるダメージ
ヘアカラーやパーマも、髪にダメージを与えています。ヘアカラーの薬剤は、脂を取り除く作用のあるアルカリ性でできていて、施術の際に頭皮に必要な脂分まで取り除いてしまい、頭皮のバリア機能が失われてしまうことがあります。
また、長年ヘアカラーやパーマを続けていると、頭皮や髪の毛にダメージが蓄積し、アレルギーを引き起こしてしまうこともあるでしょう。その結果、パサついてゴワゴワした髪の毛となってしまいます。
髪の毛の栄養不足・睡眠不足
栄養不足や睡眠不足も、頭皮や髪の毛に大きな影響を与えます。健康的な頭皮や髪の毛を保つには、タンパク質やビタミン・ミネラルなどさまざまな栄養素が必要となります。
一方で、「過度なストレス」や「睡眠不足」、「偏った食事」はターンオーバーの乱れを招き、頭皮を乾燥させるため、髪の毛のパサつきの原因となります。
パサパサからサラサラへ。毎日の髪の毛のケア方法
ちゃんとヘアケアをしているつもりでも、方法が間違っていると効果が発揮されません。ヘアケアは気が向いたときだけではなく、「毎日正しい方法で行うこと」が健康的な美髪に繋がります。
正しいブラッシング方法
ヘアスタイルを整えるためだけでなく、頭皮ケアとしても有効なブラッシング。正しいブラッシングを行うことで、頭皮の血行促進が期待できます。自宅で手軽にできるヘアケアなので、ぜひ実践してみましょう。
- 絡まった髪の毛をほぐしながら、やさしく毛先から徐々にとかしていきましょう。根元からはじめると、毛根にダメージを与えてしまいます。
- 毛先がほぐれたら、中心、根元の順に上から下に向かってブラッシングを行ないましょう。ゆっくり丁寧に、力を入れ過ぎないように。無理やりほぐそうとすると、切れ毛の原因になります。
- 仕上げに、ブラシを直接当てて頭皮をブラッシングします。その際、下から上に向かってブラシを動かすと、頭皮の血行促進に効果が期待できます。心地よく刺激を感じる程度の力で行いましょう。
正しいシャンプー方法
健康的な頭皮や髪の毛のためには、正しい方法でシャンプーをすることも大切です
- 入浴前に、ブラシで髪をとかします。髪の毛に付着した汚れやホコリをブラッシングで取り除くことで、シャンプーの泡立ちがよくなります。
- ぬるま湯で、予洗いをします。ブラッシングで落ちなかった汚れやホコリが落ち、シャンプーがなじみやすくなります。
- シャンプー剤は手のひらなどで泡立ててから髪や頭皮につけます。指の腹を使い、生え際から頭頂部に向かってやさしい力加減でもみ洗いしていきます。
- ぬるめのお湯で、すすぎ残しのないように丁寧にシャンプーを流しましょう。頭皮にシャンプー成分が残るとかゆみや炎症につながる可能性があるので、注意が必要です。
正しいドライヤーのかけ方
髪のコンディションは、乾かし方ひとつで変わります。自然乾燥はキューティクルがはがれやすくなるうえ、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなるため注意しましょう。ドライヤーを使う方が健康的な美髪を保つことができます。ドライヤーを使った正しい乾かし方を身に付けて、サラサラヘアを目指しましょう。
- まず、吸水性の高いタオルで水分をしっかり取ります。タオルドライをすることでドライヤーを使う時間が短縮でき、ドライヤーの熱から髪の毛を守ることができます。
- タオルドライは、髪と髪をこすり合わせるようにゴシゴシ拭くとキューティクルを傷つけます。タオルで髪を挟み、余分な水分を吸い取らせましょう。
- ドライヤーは髪から20cm以上離し、同じ場所に風があたらないように気をつけましょう。髪ではなく頭皮を乾かすようなイメージです。頭を下に向けて乾かすと、根元から髪を立ち上げながら乾かすことができます。
正しいマッサージで頭皮ケア
頭皮の血行不良は、マッサージすることで改善効果が期待できるので、ぜひ覚えて実践してみましょう。頭皮マッサージは5分を目安に行うとよいでしょう。
- 人差し指、中指、薬指の腹を耳の上に置き、上下にゆっくり動かします。そのまま指を上へ動かしながらマッサージをしていきます。
- おでこの生え際に人差し指、中指、薬指を置き、上下にゆっくり動かします。こめかみの生え際や耳の上なども、同じようにやさしく揉みほぐします。
- こめかみに手のひらをあて、引き上げるようにマッサージします。こめかみを手のひらでやさしく押さえ、頭皮全体を引き上げるようにマッサージします。
頭皮マッサージは、入浴後がおすすめです。洗髪後の清潔な頭皮に、リラックスした状態でマッサージを行いましょう。なお、力を入れすぎたり、爪を立てたり、マッサージのやりすぎなどは頭皮に負担をかけてしまうので注意が必要です。
保湿が決め手!髪の傷みをお手入れで美髪にする改善法
髪のパサつきと頭皮の乾燥は深く関係しています。健康で美しい頭皮や髪の毛を保つには、頭皮の保湿も重要です。頭皮専用の保湿ローションやオイルを使うことで、デリケートな頭皮をやさしくケアすることができます。
オイルのベタつきが心配な場合、肌にやさしいオリーブオイルや椿油は人間の皮脂と混ざりやすい性質がありますので、一度試してみるのもよいでしょう。
ただし、場合によっては、アレルギー反応を起こすこともまれにあるので、違和感があるときは使用を中止しましょう。
まとめ
髪や頭皮が受けるダメージによって起こるパサパサ髪。しかし、シャンプーやドライヤーなど毎日のヘアケアを正しい方法で行い、マッサージや保湿をプラスすればパサパサ髪の改善が期待できます。
頭皮や髪の毛は、思っている以上にとてもデリケートな部分。継続的に正しいヘアケアを行い、サラサラ美髪を育てましょう。
- この記事の監修専門家
- 美容家
飯塚 美香